《初日(8月11日)》

■午前5:30、モーニングコール

原「おはよ〜」
神「おはよ〜ございます。昨日はしっかり飲んぢゃいました!目覚ましをセットしないで寝たのに起きられました。これから荷造りして出発します!」
神は、気合い十分である。

■ガイドブック・東京駅編

原「神さぁ〜、なにかガイドブック買ったかい?」
神「全然」
原「やる気ないってことで、いいね?」
神「・・・」
原「今、見るかい?」
神「まだ良いんじゃないですか?」
原「う〜ん、そーだよね。ちなみに俺も一ページも見てないから。」
気合い十分なのは、原をも含めた二人である。

■連絡

原「ところで、柴田とは連絡取れてるよね?」
神「あ、昨日連絡し忘れた」
原「え?じゃ、『韓国に行くのを本気にしてたんですか?』とか今日言われちゃうわけ?」
神「それはありません。ちゃんと来ます。今、連絡とります。」


神「(携帯電話の通話履歴を見ながら)あれ?昨日、柴田と話したことになってます!」
原「話したことになってます!?」
神「ハイ。記憶にないです。」
原「昨日、何時に帰ったの?」
神「記憶にないです。」
原「ダンとは話せずにすぐ電話切れちゃったとかかい?」
神「記憶にないです」
大丈夫なんだろうか。

■ガイドブック2・静岡編

原「神さぁ〜、そろそろガイドブック見るかい?」
神「まだ見なくても良いでしょ」
原「確かにね」
二人とも、さらに気合いが高まってきている。

しかし、帰省ラッシュ初日である。乗車率200%とかのテレビで見るあの風景の中に二人ともいるのだ。そして二人とも通路に座っている。原は朝飯を就職活動中と思われる男性のすね毛を前にしながら食べる、という何とも素敵な出だし。さすがにやることがなくなって、名古屋手前くらいからガイドブックを初めて見始めることとなった。

■小、いや、大道具遂に登場
柴田とは新幹線広島駅から合流することとなった。その直前、神はしきりに今回のサイコロの旅のルール案を熱く原に語りかける。が、原は3人が揃うまで、ひたすら生半可な返事に徹した。そして3人が揃ったその時

原「あのさ、こんなの作ってきたんだ」
神・柴田「???」

♪どどーん!

原「サイコロボード、と、カードだよ」

一同大爆笑。
周囲のお客さん、目が点。

原「もう、最初の選択肢も決めてあるから(^_^)v」

■スケジュール

原「というわけで、12日から14日の丸3日間、このサイコロによる合宿を行うぞぉ〜!」
柴田「は?14日に帰国するんですよね?」
原「15日です
柴田「?」
神「あ、言い忘れた!15日帰国に変更したから!!
神が本当に柴田に伝え忘れたのか、それとも確信犯だったのか、今となっては知る術が無い。しかし確実に言えることがある。これはある種の“拉致”である!完璧だ。

■バカ
結局、原と神は東京〜福山間を新幹線の通路で過ごし、さすがに疲れたので、帰りくらいは指定席をとろう、ということになって博多駅のみどりの窓口に駆け込んだ。そこで、神が妹と電話で話し始めた。

神「これから、韓国に行って来るから。・・・。で、原さんいるから、代わるね」
原「原でぇ〜す!これから韓国行って来まぁ〜す!で、で、サイコロボードとか作っちゃったの。凄いでしょ。」
神の妹「原さんって、どうでしょう“バカ”ですね」
原「神!『バカ』って言われたぁ!」
神「あ、原さん、喜んでる」
そう、“バカ”は最高の誉め言葉なのであった。

■韓国上陸!
今回の合宿のテーマは“グルメ”。我々はそれに基づき、朝食は別としても、昼食は頑張って博多ラーメンを博多駅地下街にある“めん吉”で食べた。そして韓国第一食目はとにかく“焼き肉”ということで無条件で焼き肉屋を目指した。

『釜山カルビ』。第一食目のお店である。ここはサイコロは無しとした。一食も韓国料理を食べないと、全員で殺し合いが起きてしまう可能性があるほどの合宿であるため、心の余裕を築くべく、焼き肉を心ゆくまで堪能することとなった。

こうして、初日は無事終わったのだった。

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