水曜どうでしょうパート『中米・コスタリカ 幻の鳥を激写する』2004年3月

ここらか先は、読みたきゃ、読め。
ケツァールは、出てこないぞ。
いや、全く出てこないわけではないが・・・

当初の予定は
3月6日 サンホセ泊
3月7日 サベグレ泊
3月8日 サベグレ泊
3月9日 サンホセ泊
3月10日 モンテベルデ泊
3月11日 サンホセ泊
であった。

が、旅行会社を営む加瀬さんは色々とアドバイスをくれるのである。
初期の目的を達成したのだから、別のコスタリカを満喫してみないか、というのである。
その好意に思いっきり甘え、次のように計画を大変更したのである。

3月6日 サンホセ泊(済)
3月7日 サベグレ泊(済)
3月8日 サベグレ泊(済)⇒サラピキにてラフティング
3月9日 サラピキ泊⇒ポアズ火山観光、モンテベルデ行き
3月10日 モンテベルデ泊⇒熱帯霧林探索、キャノピー等
3月11日 モンテベルデ泊⇒工芸の街見学、サンホセ見学

加瀬さんは言うのである。
(コスタリカに来てから)こんなに予定を変えるお客さんは初めてです
褒められると嬉しいものである(笑)。


2004年3月9日午前

さて、名残惜しいがサベグレを発つ時が訪れた。
車の中からケツァールに遭遇できることに期待するが、あっけなくポイントを通過。
国道にぶつかるポイントで、記念撮影(*3)。

costarica-20.jpg
*3
番組内で登場した場所なので、記念撮影をしたのであった。

そして、初日に見ることのできなかったIrazu火山観光に挑もうとする。
が、麓から見ても、先日と変わりない雲が火山を覆っている。
戦意喪失である。
Irazu火山へは向かいもせず、サラピキへ向かうのであった。


2004年3月9日午後

サラピキ。
首都サンホセから北上、カリブ海に比較的近い、低地熱帯雨林地帯らし い。
というか、ジャングル、である。
そのジャングルの中に、木造建築と思われる部屋が点在しているのである。
なかなか雰囲気が良いのである。
が、湿気が凄い。
本やノートが、湿気で膨らむのである。
しかし、部屋にエアコンなんてものはない。

ジャングルだから、虫が部屋に入ってくるのではないか、と気になるわけだ。
しかし、部屋は窓で完璧に密閉されるわけではない。
必ず、結構大きな隙間があるのだ。
実際、部屋の中に虫はまずいないのだが、虫嫌いでは落ち着けない気がする。
そんなホテルである。

が、それでも、雰囲気はとっても良いのである。

さて、ここでの目的は、ラフティング。
そして、野鳥やカエル探索である。

まずはラフティングである。
ゴムボートに乗って、川を下るのである。
加瀬さんも同行する。

が、その加瀬さんの口から、「!」ということを聞かされるのである。

私はですねぇ、ラフティングを何回もやっているわけです。

それはそうですよね。
商売ですから。

だからですね、ラフティングはつまらないんです。

仕事とは、そんなものなのかもしれませんよね。

それでですね、私は同行しますが、ボートには同乗しません。

ほぅ。ではどうやって同行するの?

「一人乗りのボートに乗ります。」

あら、そんなものがあるのですかぁ?

「そっちの方がですねぇ、凄く面白いんですよ。

お客が楽しみにしているものを面白くないといい、自分は楽しいものを体験するという。
どうやら、仕事を忘れてしまったらしい。
羨ましい限りである。

ラフティングはゴムボートに乗る。
所謂“船長さん”みたいな人がいて、色々と指示を出す。

」 ⇒前進するように(普通通りに)漕げ!
後ろ」⇒後進するように漕げ!
しゃがめ」⇒伏せろ!流れの影響で体がボートから投げ出されちゃう ぞ!

という感じである。
日本人観光客が多いのか、日本語で指示を出してくれる。

日本語での指示、なのだが…
やはり、綺麗な日本語は難しいのかもしれない。

危険なときの指示である「しゃがめ」。
これが問題なのだ。
発音が難しいらしい。

船長は言うのである。

しゃがま!

意味不明である。
それを、流れが急で、ボートにしがみついているときに、真顔で指示をしてくるのである。

しゃがま!

抱腹絶倒ものだが、手を離すと、川に投げ出されてしまうから、もう大変である。

しかし、船長さん、これだけでは終わらない。

しゃがへ!

最も流れが急な時に「しゃがへ!」である。
しゃがんでなんかいられないのである。

この「しゃがめ」は活用、していくのである。

しゃめげ!
しゃめへ!

とにかく大変なのだ。

「しゃがへ」バリエーション展開が一段落すると、流れが穏やかなところで

おい、泳がねぇか?

と聞いてくるのである。
天候は、曇りと雨。
普段の川の様子は知らないが、決して綺麗ではないのである。
で、

「おい、泳がねぇか?」

である。
泳がないのだ。

だって、このサラピキ川には、ワニがいるのだから。
ワニである。
本当にいるらしい。
食べられちゃう。
だから、断るわけである。

が、しかし、である。
このときは、ワニがいるなんて、全然知らなかったのだ。
帰国後、初めて知るのであった。
泳がなくて良かった、と。

ジャングルだけあって、自然がいっぱいである。
たくさんの鳥を目にすることができた。
水対策を何も講じていなかったため、カメラを持参できなかったのが悔やまれるのであった。


2004年3月9日夜

サベグレもサラピキも夜のエンターテインメントなるものは、全くない。
自然を早朝から夕方まで楽しむスポットである。
夜はさっさと寝ろ、というのである。
なので、寝ちゃうのだ。
実に規則正しい生活を送るのであった。


2004年3月10日午前5時

朝6時から、ホテル主催の、自然探索ツアーが開催されるという。
それに参加しようと早起きをするわけだ。
5時起床である。
やはり、夜更かしは無理なのであった。

が、
土砂降り、
である。

鳥など、出てくるはずがないのである。
仕方がないので、朝食が始まるまで、寝続けるのであった。

さて、洗濯物である。
前日のラフティングで濡れた服を部屋の中に干しておいた。
しかし、湿度が高いことも既に紹介している。
なので、全く乾いていないのであった!

ここで生活をしている人たちは、どのように洗濯をしているのだろうか、という疑問をもつのであった。

朝食の時間である。
食堂からは川が臨める。
更に、目の前の餌場に鳥がやってくるのである。
そうなると、激写の連続である。

「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」
「ピピッ! カシャッ!」

コスタリカに入国すると、カエルの写真を頻繁に目にする。
土産屋で売られているTシャツの絵柄にもカエルが登場する。
まるでマンガを見ているようなカエルなのだが、本物を忠実に描いているらしい。

しかし、そのカエルであるが、マンガのようなカエルばかりではない。
中には毒を持ったカエルも存在する。

それが、
目の前に、
いたり、
するのだ!

加瀬さんは解説をしてくれるわけである。

「この毒は、大人20人を殺せるほどの威力があります!」

なぬぅ〜!

怖くなってしまうわけだが、加瀬さんは、そのカエルをより近くで見せてあげようではないかと、近くまで連れてくるのである!

こっちはまだ死にたくないのに、である!

で、せっせとシャッターを押すのであった。
しかし、こっちは望遠レンズをつけているわけだ。
1m以内の至近距離にいるカエルに対しては・・・

「ピントが合いません!近すぎです!」

となるわけだ。
仕方なく後ずさりし、

「ピピッ! カシャッ!」

costarica-21.jpg

川には、たくさんの鳥がやってくる。
ケツァールには天敵はいないらしい。
しかし、ケツァールの卵の天敵はいるらしい。
それが、これ、だ。
costarica-23.jpg

また、バーダーが見たくてたまらない鳥が、カワセミだ。
日本ではよく見かけるのだが…


さて、カエルである。
まだ、毒ガエルは存在する。
それを探そうではないか、ということになるのである。
幸い雨も土砂降りから、パラパラの雨に変わっていた。

で、こいつが、毒ガエルその2である。
costarica-22.jpg
これも、Tシャツの絵柄に登場するのである。

こうなると、欲が出てくるわけである。
モルフォ蝶が見たい。
そうすると、加瀬さんは見せてくれるのである。
ホテルで飼育しているチョウチョである。

costarica-24.jpg

部屋に帰ろうとすると、「イグアナトレイル」なる道がホテル内にある。
となると、写真家魂が疼くわけである。

イグアナ。
今まで、写真でした見たことがない。
足下に注意しながら歩くわけである。

と、加瀬さんは言うのである。
「入りました!」
と指を指す方向が、空である。
鳥だったか、イグアナは。
とカメラを構えると…


いた!
「ピピッ! カシャッ!」
costarica-25.jpg

枝にいるとは、驚きである。

こうして、ホテルを後にしたのであった。


2004年3月10日午前10時

ホテルを出た直後である。
鶏が車道で轢かれていた。

普通なら
「かわいそう…」
とか
気持ち悪くて思わず目をそらすであろう。

しかし、加瀬さんは違うのである。

「おいしそう」

さらに考えるそうだ。

「今、車に積んでも、自宅に持って帰るまでに鮮度が落ちてしまい、美味しくなくなってしまう」

と。そのため、

「残念、無念」

と。

本当に残念だったらしい。
近くを歩いている中学生らしき少年に語り始めるのである。
「今、そこに鶏が引かれてるぞ。轢かれた直後だから、家に持ち帰り食べたら、美味しいぞぉ」
と、この少年、聞き流してそのまま学校に直行である。
その姿を見た加瀬さんは、また言うのである。

「あ、せっかく教えてやったのに、引き返さないよ・・・」

心底残念でならなかった様子である。


さて、ポアズ火山、である。
朝の天候は一転、晴れ、である。

と、視界に、頂上付近が雲で覆われてきた山が見える。
心配になってくるわけである。
イラズ火山の悪夢再びか、と。
なので、聞くわけである。

「加瀬さん、目の前の山、あれがポアズ火山ということで良いですね?」

すると、加瀬さんは答えるのである。

「イチゴ狩り、したいですか?」

魅力的なお誘いなので、当然イエスの返答をすると、

「通り過ぎちゃいました」

なら聞くな。

で、「目の前の山ですが…」

加瀬さんは話し始めるのである。

「コーヒー園に行ってみたい、と言われてましたよね?」

はいはい、言いましたよ。近くにあるんですか?

「いえ、ありません」

あのぉ、目の前の山なんですが…

「お腹減りませんか?」

美味しいお店が近くにあるんですか?

「いえ、ありません」

でも、火口付近には売店とか、ありますよね?

「サンドウィッチは、激マズです。」

そうですか。
それは残念です。
ところで目の前の山なんですが・・・

「良い天気になりましたね!」

えぇ、全く仰せの通りでございます。
なので、目の前の雲がしっかりと覆いかぶさっている山について、そろそろ、お答え頂けないでしょうか?

「…」

悪夢は、本当であった。
ガイド泣かせの天候である。
しかし、どうでしょうの神様によるお天気の占いによると、ポアズ火山の天候は晴れである。
なので、頂上に向かって突き進むのである。

さて、火山口の駐車場にて、加瀬さんは係員に質問するわけである。

「今日は、火口、見られそうかい?」

係員は答えるのである。

「まず、無理だね」

しかし、どうでしょうの神様は必ず天候を晴れにしてくれる、と信じて展望台に向かうのである。
見よ、この絶景を!
costarica-05.jpg

待つのである。
時間にして30分強。
一緒にこの展望台に辿り着いた他の観光客は、皆引き返すのである。
そして、誰もいなくなるのであった。

体もすっかり冷えたので、駐車場にある売店まで退却するのである。
コスタリカの名産“コーヒー”で体を温め、再度出直そう、計画である。

先ほど話に上がった売店のサンドウィッチである。まずいらしい。
しかし、加瀬さんは空腹に絶えかねたのか、他のパンを購入し口に運ぶのである。
そして一言、

「あれ、おいしい!」

雲で覆われた火山を一時忘れることができた様子である。

さて、休憩をしたので、再び火口方面を眺めるわけである。
相変わらず、霧だらけである。
が、ガイドの加瀬さんは言うのである。

(火口は)晴れているかもしれませんね

そうは言っても、加瀬さんは売店にとどまり、客のみを火口展望台に向かわせるので あった

相変わらずの霧である。
加瀬さんのガイドとしての“勘”を疑い始めたその直後、
展望台の観光客が視界に入ってきた。
霧しかなかった観光客の動きとは明らかに違う動きをしているのである。
全員が、火口を眺めているのである。

もしかして…
もしかする、
わけである。

costarica-26.jpg

素晴らしい。
どうでしょうの神様、光臨である。
1時間も待った甲斐があったのである。

火山を見られなかった、という話はこれまた嘘なのであ る。

あまりのはしゃぎように驚いた見知らぬ観光客は、
ビデオをこちらに向け、
その喜びいっぱいの姿を録画し続けるのであった。


2004年3月10日夕方

加瀬さんは、話し始めるのである。

「晩飯なのですが・・・」

はいはい。美味しいご飯、期待していますよ。

「これから向かう、モンテベルデは、食事がまずいです」

それはとっても“まずい”話です。
代替え案はないでしょうか?

「プンタレナスという港町があります。ここの中華は絶品です」

では、少々遠回りになりますが行きましょう。
食いしん坊にとっては、遠回りなど問題にはなりません。

さて、その中華、美味しいのだ。

しかし、メニューは謎だらけである。
中華専門店、の装いはしているが、メニューは雑多である。
サンドウィッチがある。
ビーフステーキがある。
ハム&エッグ、スクランブルエッグ、がある。
謎のメニュー構成であった。

その食事をしている最中、この街の事情について加瀬さんは語り始めるのだ。

「この街はエイズが国内で最も感染率が高いです。」

なるほど、港町だけあってそんなことがあるわけですね。

「事件も多いです。」

それは恐ろしい。

「お父さんと子供が歩いていたんですね。そこに銃の売人がその親子に声をかけるわけです。『おい、銃、いらねぇか』と。お父さんは答えるわけですよ『いり ません』と。すると売人は、その売りつけようとしていた銃で親子を撃ち殺し、逃亡したんです。」

え?ちょっと待ってください。
そんなに恐ろしい街なんですか?
一刻も早く逃げ出そうではありませんか。

でも、警察は機能しているんですよね?

「警察は、その手の集団には恐ろしすぎて、手が出せずにいます」

食事どころではなくなるのである。
食事を終えて、速やかに退却である。
車に乗るなり、加瀬さんは言うのである。

「ドア、ロックして下さいね」

そんなにおそろしぃのぉ?
しかし、何事もなく無事この街を脱出できたのである。


モンテベルデ自然保護区。
高速を下りてから、約40km。
30km以上は、延々と砂利道だ。
さらに、標高がある。
山の中なのだ。
なので、ひたすら登り道、である。
日本では当たり前の外灯などない。
車のライトだけが頼りなのである。
そうそう、ガードレールなんてものもない。
恐ろしいのである。
その砂利道を最高時速60kmでかっ飛んで行くのである。
車内はジェットコースター状態である。

ちなみに天候である。
夕刻にモンテベルデ方面を見ると、見事に雲に覆われている。
まずい…

こうして2004年3月10日は終えたのであった。


2004年3月11日朝

天候は、快晴である。
一週間降り続いたという雨も、遂に疲れたらしい。
いなくなってしまった。

そう、信じたいのだが、いや、確かに晴れなのだが、
森の様子は違うらしい。
しっかりと、雲に覆われているのである。
雲に覆われている、というレベルではない。
雨なのである。
ホテルの部屋のちょうど真上から麓側は見事に快晴
部屋の真上から森側は雨
信じられない天気である。

さて、ここでの目的を確認しておきたい。
ここモンテベルデは「熱帯雲霧林」で有名だ。
雨林」ではない。
雲霧林」である。
要は、雲と霧で有名なのだ。
雨ではなく雲と霧だというので、来たわけである。

が、
たった今、
すれ違った、
ホテルの従業員が来ている、
モンテベルデのTシャツには、

Cloud Forest(雲の森)

ではなく

Rain Forest(雨の森)

と書いてある。

Rain…

だから、雨が降っているのねぇ…

こうして森に突入していくわけだが、案の定、霧または雨、という天候なのだった。
モンテベルデで最高のビューポイントの景色がこれである。
costarica-06.jpg
もう、しゃべる元気などなくなるのであった。

しゃべる元気がなくたって、整備された遊歩道で最も長い道を選んで行くわけである。
晴れていたら、どんなに綺麗なんだろう、と想像をしながらである。
そして、鳥観察スポットに到着である。
たくさんの鳥を見ることができた。
曇りまたは雨、という天候の中ではまずまずである。

○※△◇#

加瀬さんは突如反応するのである。

今の、聞こえましたか?ケツァールです!

今のは加瀬さんの口笛ではなかったんですか

確かに、遠くにはいるようである。
この森でガイドとして働いている人とすれ違った。
彼曰く

「俺は毎日ケツァールを見ているよ」

と。
期待したいところが、この天気である。
既にサベグレで激写しているので、残念!、程度でこの森探索を終了するのであった。

ちなみに、びしょ濡れである。
『中米・コスタリカ』
誰だって太陽が輝く海岸をイメージするであろう。
そのイメージで短パンとTシャツしか持ってきていないのである。
後は、日本から着てきた長袖とジーパンのみ。
熱帯霧林に来る計画は当初からあったが、霧/雨対策などな〜んにもしないで来てしまったので、もう、大変である。
森に入る前に、売店でポンチョを探すわけである。
しかし、1週間も雨が続いたのである。
日本のコンビニとは違ってPOSレジなどないのである。
単品管理など、できていないのである。
売店のおじさんが答えるわけだ。

「売り切れだよ」

と。
風邪をひきそうである。

食事を終え、ホテルに戻ると、快晴である。
憎たらしい天候である。


2004年3月11日午後

さて、キャノピーである。
キャノピーとは何か。
木々をワイヤーで結んで、そのワイヤーにぶら下がって移動していく、アトラクションの一つである。ターザン気分を味わえる、お手軽アトラクション、といっ たところである。
このキャノピー、森の中にある。
だから、天候は、曇り。
熱帯霧林を楽しみに来ただけに、霧はWelcomeである。
しかし、景色は楽しめないのであった。

この森には5つ(5社)ほどキャノピーがあるらしいが、加瀬さんも初めてというキャノピーに挑戦である。
加瀬さんもはしゃぐのであった。

で、ターザンである。
木の枝にロープをぶら下げただけの本当のターザン気分を味わえるものがある。
それが二つもあるのだ。
一つ目は無難にこなす。
問題は、二つ目だ。
お客を楽しませようと言うキャノピー側の心意気は高く評価したい。
しかし、こっちは、高所恐怖症なのだ。
今までだって怖かったのに、このターザン、更に怖いのである。
そのターザン、加瀬さんは真っ先に楽しんじゃうのである。
お客は置いてけぼりを食うのであった。

いや、そんなことはどうでも良い。
高所恐怖症のこっちは、とっくに血の気が引いているんだ。
怖いからリタイヤ、なんてことを言うことすらできないくらいに固まってるんだ。
だから順番が来たって、自分から高台からジャンプなんてできないのだ。
それを係員が必死に押し出そうとするわけだ。
こっちは、絶対に落ちてなるものかと、ロープにしがみつき、
かつ、脚に全ての力を注いで、台から落ちないように踏ん張るわけだ。
係員と踏ん張る客との無言の格闘である。
そして、踏ん張る客は負けるわけである。
台から、押し出されて「きゃー!」なんて言葉を出すことすらできないくらいに固まって、
無言のターザンになるわけだ。
ターザンって、高所恐怖症だとなれないんだな、
なんて冷静に考えちゃっている余裕などないのである。
とにかく早く終わって欲しいわけである。

無事、生還である。
終わっても、脚はガクガク震えているのである。
本当に怖いのであった。
それを見ている加瀬さんや係員は笑っているのである。
笑う、なんてものではない。
大爆笑である。
コスタリカまで来て笑いを提供する、素敵な日本人なのであった。
日・コスタリカ親善大使に慣れるのではないか、そんな予感も・・・
するはずがないのである。

さて、ターザンの“踏ん張り”である。
あまりにも“踏ん張り”すぎて、膝を痛めてしまった。
以後この日は、歩くのが、辛いのであった。


2004年3月11日おやつ

キャノピーを満喫?した後は、おやつである。
チーズ工場のアイスクリームが美味しいと言うことなので、駆けつけたのである。
これが、本当に美味いのである。

と、ポンチョに似たものが売っているではないか。
モンテベルデでも最高といえるほどのセンスの良いものである。
こうなったら、早速買い求めるわけである。
そして、店内でファッションショーもどきを開催するのである。
店内にはたくさんの観光客がチーズとアイスクリームを求めて行列を作っていたが、
このショーを見てくれていたのは、約1名のおばちゃんだけであった。

ともかく、耐水性のある防寒具を手に入れたのである。
もう、嬉しくてたまらないのである。
そうすると、加瀬さんはその喜びを店員に伝え、さらなる情報をゲットするのである。

それ、耐水性、ないそうです

無駄な買い物であった。

このアイスクリームの売店を併設しているチーズ工場、ファッションの発信基地でもなんでもない。
チーズとアイスクリームを買いに来た観光客に、お土産も売りつけてやれ!、とTシャツやらCD、キーホルダー等々を並べて売っているのである。
その中の一つとして並んでいた“ポンチョもどき”を購入しただけなのである。


2004年3月11日夕方

最後のケツァール探索を計画していたが、森の天候は相変わらずの雨。
急遽予定を変更して、ナイト・トレイルに出かけた。
動物園ではないが、広大な私有地で餌付けをして、動物を見られるようにしているのである。
そこが夜になると「ナイト・トレイル」を開催しているというので、それに参加することにしたのだ。

猿や蛇、毒蜘蛛、カエル、鳥、葉切りアリ等々これでもか!というほどに様々なものが見られたのである。


2004年3月11日夜

本日の締めくくりは「カエル園」である。
カエルがたくさん見られるのだ。
Tシャツに登場する全てのカエルがいるのである。
カエル園のガイドの懇切丁寧な説明を聞き、カエルへの知識を深めるのであった。

と、ここで既に紹介済みのエピソードの情報を訂正しなければならないネタを仕入れた。
コスタリカ在住のカエルには人を殺すほどの毒は持っていないのだそうだ。
ちょっとだけシビレル程度らしい。
なので、サラピキで教わった「大人を20人ほど殺せます」という情報はここで修正されたのであった。

晩ご飯を食べ、ホテルに戻ったのは10時過ぎであった。


2004年3月12日朝


またしても快晴である。
ホテル上空に限った話である。
森はというと、
昨日と同じである。
雨、
である。

スカイトレック、またはスカイウォークという、
木々に橋を架けて森を橋から眺めるという、
これまた魅力的なツアーへの参加も計画していたのだが、
あいにくの天気なので見送るとにした。

というわけで、本日は帰国の日。
コスタリカの首都サンホセに向けて、出発するのであった。

山を下りれば下りるほど、快晴である。
素晴らしい景色である。
しかし、振り向くと、山は雲で覆われているのであった。

熱帯雲霧林。
“雲霧林”というだけに、雲/霧の森を見られて幸せだったのだ
そう言い聞かせて下山するのであった。
実際は、雨、だったわけだが…

そうそう、意外な場所でケツァールに再会することができたのだ。
工芸の街に行ったとき、
目の前に

入りました!

今度は、凄いのである。
近寄っても、
微動だにしないのである。
カメラマンへの出血大サービスである。

「ピピッ、カシャッ!」
「ピピッ、カシャッ!」
「ピピッ、カシャッ!」

改心の出来映えである。

costarica-27.jpg

「中米・コスタリカ 幻の鳥を激写する」
本当に完


素敵な旅を演出してくれた加瀬さん、ありがとうございました。
加瀬さんのホームページへ 旅行会社のページへ /加瀬さん個人のページ

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